図案作家とは
図案作家とは、ダイヤモンドアートキットを製造する人ではなく、ダイヤモンドアート用の図案を制作する人のことを指します。
一般的なイラストレーターやデザイナーと似ていますが、図案作家は「ダイヤモンドアートとして完成した時に美しく見えること」を意識して作品を制作します。
図案作家自身がビーズを仕入れたり、キットを製造したり、発送を行う必要はありません。
図案作家の役割は、図案を制作し、それを必要とする専門店やキット販売店へ提供することです。
収 益
図案作家はどのように収益を得るのか
図案作家の収益方法は一つではありません。
代表的な契約形態として以下のようなものがあります。
■ 買い切り契約(ロイヤリティフリー)
図案を一度販売し、その対価として報酬を受け取る方法です。
販売後の売上に関係なく、契約時に定めた金額が支払われます。
名前が売れてない状態では、お店とのやり取りの少ない買い切り契約をお勧めします。
■ ランニング・ロイヤリティ契約
キットの販売数や売上に応じて継続的に報酬を受け取る方法です。
長期間販売される人気作品の場合、大きな収益につながる可能性があります。
7,000円のキットで5%の契約をした場合、1キット当たり350円です。
30個売れて10,500円になります。
この金額を目安に買い切りにするかランニング・ロイヤリティにするかの判断が分かれる部分になります。
この金額が高いという事はそれだけこのキットを購入する顧客の負担になるので大きすぎるマージンは客足を遠ざけます。
■ イニシャルペイメント+ランニング・ロイヤリティ契約
契約時に一定額を受け取り、さらに販売実績に応じて追加報酬を受け取る方法です。
イラスト業界やライセンス業界でもよく利用される契約形態です。
契 約
図案を提供する際には、作品そのものだけでなく権利や契約についても考える必要があります。
■ 独占契約と非独占契約について
「独占契約」という言葉には、主に「図案の独占契約」と「作家の独占契約」の2種類があります。
契約内容によって意味が大きく異なるため、必ず図案作家と専門店の双方で認識を合わせてください。
【図案の独占契約】
特定の図案(作品)について、契約した販売店のみが使用・販売できる契約です。
図案作家は、その図案を他の販売店へ提供することはできません。
非独占契約の場合は、同じ図案を複数の販売店へ提供することができます。
例:
作品Aを店舗Aと図案独占契約した場合、作品Aは店舗Aのみが販売できます。
ただし、作品Bや作品Cは他の販売店へ提供できます。
【作家の独占契約】
図案作家が制作するすべての図案について、契約した販売店が優先的または独占的に利用できる契約です。
契約内容によって範囲は異なりますが、一般的には作家が他の販売店へ新規図案を提供できなくなります。
非独占契約の場合は、図案作家は複数の販売店へ自由に図案を提供することができます。
例:
作家Aと店舗Aが作家独占契約を結んだ場合、作家Aが新たに制作した図案は原則として店舗Aのみが利用できます。
【重要】
「図案の独占契約」と「作家の独占契約」は全く異なる契約です。
・図案の独占契約 = 特定作品のみを独占する契約
・作家の独占契約 = 作家が制作する作品全体を対象とする契約
トラブル防止のため、契約前にどちらの独占契約を指しているのかを必ず確認してください。
■ 改変の可否
販売店が図案の色数変更やサイズ変更を行えるのかを決める必要があります。
■ コピーライト表示
作品の著作権者が誰なのかを明確にしておくことが重要です。
図案作家として活動する場合、作品を制作するだけでなく、こうした契約や権利管理も重要な仕事の一部になります。
全体の流れ
仕 事 内 容
図案作家の仕事は、図案を制作するだけではありません。
■ 権利の保障
図案の権利が図案作家にある事を保証しなくてはなりません。
画像や写真から図案を作成した場合はその画像や写真が自身に権利があるかどうかも重要なことになります。
■ データの保証
作成した図案データがキットを作成するお店で扱える形で提供する必要があります。
データ形式(Excel、JPEG、PNG)、解像度、印刷した時に記号がつぶれないかなどお店側に合わせる必要があります。
■ 広告、宣伝
自分の作品が売れる物でないと買うお店はいません。
SNS、YouTubeやTikTokなどを使い作家としての知名度を上げる事でより良い契約を締結する事ができます。
作 業 内 容
図案を制作するだけではなく、商品化に向けた様々な作業が発生します。
・画像やイラストの管理
・図案化に適したデータの作成
・色数の調整
・サイズの調整
・完成イメージの確認
・コピーライト表記の管理
・利用条件の整理
・契約内容の確認
・販売店とのデータ共有
・修正版の作成
・説明資料の作成
これらは一つひとつを見ると難しい作業ではありませんが、作品数が増えるほど管理が複雑になります。
特に複数の販売店と取引を行う場合や、複数作品を同時に管理する場合には、どの作品がどの販売店へ提供されているのか、どのような契約になっているのかを把握する必要があります。
図案作家として継続的に活動するためには、作品制作だけでなく、データ管理や権利管理も重要な業務となります。
1店舗だけの独占的な契約は作家のファンからするとそのお店で買えば良いとなりますが、ファンが見ているのはお店ではなく作家自身であるという事を忘れないでください。
キャラクターグッズが複数のお店から出るように、よりよい契約を結べるお店と契約する事で図案作家としての価値を高める事ができます。
彩晶技研の提供
■ ソフトウェアの共通化
図案作家と専門店が同じソフトウェアを利用することで、データの受け渡しや確認作業をスムーズに行うことができます。
図案作家が作成した図案データは、そのまま専門店へ渡してキット化することができるため、画像の再変換やデータの再作成といった作業が発生しません。
また、図案作家側は無料版でも十分に活動することが可能です。
専門店側が有料版を利用している場合、図案作家は無料版で図案を作成し、専門店側で最終調整やキット化を行うことができます。
図案作家が必ずしも有料版を購入する必要はなく、自身の活動規模や用途に応じて利用することができます。
同じ形式のデータを共有できることは、図案作家と専門店の双方にとって大きなメリットとなります。
■ 図案作家としての認知
優れた作品を制作できても、その存在を知ってもらえなければ作品が商品化される機会は限られてしまいます。
彩晶技研では、図案作家と専門店、OEM・BTO事業者をつなぐ仕組みづくりを進めています。
図案作家は自身の作品や作風を紹介し、専門店や販売事業者は自社の商品に適した作家を探すことができます。
作品を公開することだけが目的ではなく、「どのような作品を制作できるのか」「どのような条件で提供できるのか」を知ってもらうことで、新たな取引や商品化の機会につながります。
図案作家にとっては営業活動の負担を減らし、専門店にとっては新しい作品や作家との出会いの場となることを目指しています。
■ SISシリーズによる色の統一と再現性
ダイヤモンドアートでは、同じ図案であっても使用するビーズの色が異なると作品の印象が大きく変わってしまいます。
特に異なるメーカーのビーズを使用した場合、同じ色番号であっても色味に差が生じることがあります。
彩晶技研で販売しているビーズ(SISシリーズ)では、図案データ、ビーズ、ソフトウェアを共通化することで、色の再現性を高めることを目指しています。
彩晶技研のビーズを基準として図案を作成することで、図案作家が想定した色合いを専門店やユーザーへ伝えやすくなります。
また、専門店側も同じ基準のビーズを利用することで、試作品と製品版の色差を抑えることができ、図案作家・製造者・ユーザーの間で認識のずれが発生しにくくなります。
作品の品質を安定させることは、図案作家のブランド価値を守ることにもつながります。
■ 相談
彩晶技研では、図案作家として活動したい方や、これから始めてみたい方に向けた相談窓口を設けています。
「図案作家という仕事に興味はあるけれど、何から始めれば良いかわからない」
「作品はあるけれど、どのように商品化すれば良いかわからない」
「契約やロイヤリティについて相談したい」
「専門店や販売店との関わり方を知りたい」
このようなお悩みについて、実際にダイヤモンドアート専門店の運営、ビーズ製造、ソフトウェア開発を行っている立場からご相談をお受けしています。
彩晶技研のソフトウェアやビーズをご利用いただいているかどうかは問いません。
図案作家として活動するための基礎知識から、作品の商品化、契約、権利管理、販売方法まで幅広くご相談いただけます。
相談方法は通話、LINE、メールなど、ご希望に合わせて対応いたします。
相談料は1時間あたり5,000円(税込)となります。
まずはお気軽にお問い合わせください。
Diamond Art Studioでできる事
無料版・有料版共通
■ 図案の作成
画像やイラストをダイヤモンドアート用図案へ変換することができます。
サイズ変更や色数調整も簡単に行うことができるため、販売店から
「もう少し大きくしたい」
「色数を減らしたい」
といった要望があった場合でも短時間で対応できます。
手作業で色を置き換える必要がなく、試作品の作成や比較も容易になります。
■ 使用色の管理
どの色が何粒使用されているのかだけでなく、封入数を自動で集計できます。
図案作家自身が製造を行わなくても、販売店へ正確な情報を渡すことができるため、キット化までのやり取りがスムーズになります。
また、色数や使用色を確認しながら図案を作成できるため、完成後に大きな修正が発生しにくくなります。
■ 説明書の作成
キット販売に必要となる説明書を自動で作成できます。
使用色一覧や記号表なども出力できるため、販売店が説明書を一から作り直す必要がありません。
図案作家が提出したデータだけで、キット化に必要な資料を揃えることができます。
■ 販売店とのデータ共有
作成した図案は専用データとして保存できます。
販売店はそのデータを読み込み、内容を確認したり、必要に応じて修正を行うことができます。
メールやオンラインストレージを利用してデータを受け渡すだけで、双方が同じ内容を確認しながら作業を進めることができます。
有料版
■ コピーライトの管理
図案にコピーライト情報を登録することができます。
Diamond Art Studioに登録されたコピーライトは他の人が同じコピーライトを登録する事ができないため、なりすましを防止する事ができます。
作品名や作家名、利用条件などをデータに保存することで、作品管理を行いやすくなります。
販売店とのやり取りの中でも、どの作品が誰の作品なのかを把握しやすくなります。
■ 図案の保護
図案作家にとって、自身が制作した図案データは大切な資産です。
しかし、販売店との契約前や商談段階では、実際の図案を見てもらわなければ作品の魅力を伝えることができません。
Diamond Art Studioの、出力保護機能を利用することで、図案の内容は確認できるものの、印刷や画像出力ができない状態でデータを共有することができます。
そのため、契約前の段階でも安心して図案を販売店へ提出することができます。
販売店側も実際の図案を確認しながら契約の検討を行うことができるため、図案作家と販売店の双方にメリットがあります。
また、正式な契約後に出力保護を解除した場合でも、図案には編集ロックを設定することができます。
編集ロックが設定された図案は、図案作家の許可なく内容を変更することができません。
そのため、販売店が意図せず作品を改変してしまうことを防ぎ、図案作家が制作した作品の品質や権利を守ることができます。
■ オリジナル説明書
ダイヤモンドアートキットを販売するためには、図案だけでなく説明書や色表などの資料も必要になります。
しかし、作品ごとに説明書を一から作成する作業は大きな負担となります。
Diamond Art Studioでは、説明書に使用するパターンをあらかじめ登録しておくことで、オリジナルの説明書を作成することができます。
一度パターンを作成してしまえば、新しい図案を作成するだけで説明書を自動生成することができるため、作品数が増えても説明書作成の手間を大幅に削減できます。
また、オリジナル説明書には図案作家独自のデザインやコピーライト情報を組み込むことができます。
作成した説明書は図案データと共に管理されるため、販売店側が自由に内容を変更することはできません。
そのため、作品ごとに統一されたブランドイメージを維持しながら販売することができます。
■ オリジナル記号
ダイヤモンドアートでは、図案内で使用する記号も作品の一部です。
Diamond Art Studioでは、標準の記号だけでなく、図案作家独自のオリジナル記号を作成して使用することができます。
作成したオリジナル記号は図案データに保存されるため、相手が同じ記号データを持っていなくても正しく表示されます。
販売店や共同作業者が別の環境で図案を開いた場合でも、図案作家が意図した記号がそのまま表示されるため、記号の置き換えや再設定を行う必要はありません。
また、オリジナル記号は図案データの一部として保護されるため、第三者が勝手に変更したり別の記号へ置き換えたりすることはできません。
図案の視認性やブランドイメージを維持しながら、安全に作品を共有することができます。